断捨離や生前整理を考える中で、まず手放そうと思うのが「着物」という方も多いのではないでしょうか。実際に着物の買取について調べたり、売却経験のある知人に話を聞いたりすると、「着物は二束三文だった」「値段が安すぎてがっかりした」といった声が多く、不安に思う方もいらっしゃいます。

着物は仕立てる際には高額なことが多いですが、いざ買取となると値がつかないこともあり、落胆する人が多いも現実です。

しかし一方で、シミや汚れがある着物でも買い取ってくれる業者もあります。「もう捨てるしかないと思っていたのに、買い取ってもらえた」という声もあるため、すべての人ががっかりしているわけではありません。

では、なぜこのようなことが起こるのでしょうか?本記事では、着物の買取価格が安くなる原因や、そのカラクリについて詳しく解説します。さらに、相場より高く買い取ってくれると評判の業者も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

着物買取の仕組み:なぜ安いのか? 着物の買取価格が「安い」と感じる最大の理由は、購入時の価格が非常に高いためです。かつては「着物=高級品・資産」という認識が一般的で、自慢の一着に高い値がつかないことに落胆してしまうのは自然な反応です。

帯や小物も含めれば、数十万円かかる着物。振袖や訪問着などは、特別な日に着るもので、思い出も深くなりがちです。そのため、査定額に期待しすぎてしまうケースも少なくありません。

しかし、着物は一度でも袖を通すと「中古品」として扱われます。残念ながら、中古着物は不動産や時計のように価値が上がるものではなく、「古着」として見られるのが現実です。

このように、購入価格の高さと思い入れの深さがある一方で、中古品としての需要や再販価値に限りがあるため、査定額が安くなってしまうのです。

業者選びで査定額に差が出る 着物の買取でがっかりするもう一つの理由は、「業者選び」にあります。中には、着物の価値を正しく判断できず、安く買い叩こうとする悪質な業者も存在します。

着物の査定には、専門知識や経験が必要です。知識のない業者に依頼すると、価値のある着物でも安く見積もられてしまうリスクがあります。だからこそ、信頼できる査定士がいる業者を選ぶことが大切です。

「高価買取なんてない」という口コミの真意 インターネット上では、「着物の高価買取なんて存在しない」といった意見も見られます。これは一部真実です。前述のとおり、着物が購入時より高く売れることはほとんどありません。

ただし、「捨てるしかないと思っていた着物がお金になった」「思ったより高く売れた」と感じる人もおり、このような体験をした人にとっては「高価買取」という表現もあながち間違いではありません。

要するに、「高価」の基準は人によって異なるということです。確実に言えるのは、着物は新品購入時よりも安くしか売れないという点です。

安くなる着物の特徴 以下のような着物は、特に査定額が低くなりやすいです:

  • 10年以上経過した着物
  • 保存状態が悪く、シミやカビがある
  • ウールやポリエステルなどの低価値素材
  • 証紙や落款がない
  • 寸法が小さい

古い着物は、現在の需要に合わずリセールが難しいため、価格がつきにくいです。また、証紙や落款がないと、本物かどうかの証明ができず、価値が下がります。

着物を少しでも高く売るには? 少しでも高く買い取ってもらうためには、以下のポイントが有効です:

  • 証紙や証明書を用意する
  • 汚れや傷みが出る前に早めに売る
  • 帯や小物も一緒にまとめて売る
  • 複数の業者に査定を依頼する(相見積もり)

評判の良い買取業者 着物買取で評価の高い業者には、以下のような会社があります:

  • ザ・ゴールド
  • リファスタ
  • 着物10
  • 福ちゃん
  • バイセル

これらの業者は、状態があまり良くない着物や証紙のない着物でも査定対象としています。

着物の買取後はどうなる? 「誰が古い着物を買うの?」と疑問に思う方もいるでしょう。実は、中古の着物は以下のような形で再利用されます:

  • オークションで販売
  • レンタル着物店で再利用
  • 古布やハギレとして再活用
  • 海外への輸出
  • 小物や洋服にリメイク

特に海外では、日本の着物の美しさが評価され、インテリアや日常着として人気があります。

よくあるトラブルと対策 着物買取でよくあるトラブルには次のようなものがあります:

  • 他の商品も無理に買い取ろうとする
  • 査定額が不当に安い

こうしたトラブルを防ぐには、「売る物は着物だけ」と最初に伝えることや、複数業者に見積もりを依頼することが効果的です。

まとめ 着物は「高価なもの」というイメージが強いため、査定額が思ったよりも低いとがっかりすることがあります。しかし、価値を正しく理解し、信頼できる業者に依頼することで、納得できる価格で売却することが可能です。

売却を迷っている方は、まずは査定だけでも受けてみると良いでしょう。